朝鮮半島と九州の中間に位置する対馬(対馬列島)は、首都・東京の人達の間での人気が高まっています。そんな対馬に飛行機で遊びに行きたい人に向け、地理情報や辿って来た歴史・アクセス情報などをお届けします。また、島の中の人気スポット情報や利便性の高い中心街の情報をご紹介しますので、興味のあるかたは是非参考にしてください。
対馬の場所や概要・歴史
首都・東京に住む人達の間でも人気が高い「対馬」は長崎県に属し、場所的には九州と朝鮮半島の中間に位置しています。大雑把な地図で見ると1つの島のようにも見えますが、実は70以上の有人島・無人島から成り、「対馬列島」と称される事もあります。
そして、すべての島全域をもって長崎県対馬市が構成されており、全島の人口を合わせると約3万人になります。対馬市(対馬列島)の総面積は約700平方kmとかなり大きく、南北幅は約80kmもあります。沖縄本島(面積1200平方km)には及ばないものの鹿児島県南部の離島・奄美大島とはほぼ同じ面積で、日本地図の中ではかなり目立った存在として有名です。
歴史としては、戦争によりどこかの国から奪った土地ではなく、古代から日本(倭国)の領地として存在していました。そして、朝鮮半島と日本列島の中間に位置するという立地環境の中、大陸と日本を結ぶ貿易の拠点・交通の要地などとして需要な役割を果たしてきた歴史をもちます。
鎌倉時代からは宗氏(そううじ)という豪族がこの地域を統治するようになり、中世には南部エリアに金石城・桟原城を建てました。その後、この2つの城の周辺は城下町として発展していき、現在では対馬の中枢地域となっています。
なお対馬市は20世紀から存在していたわけではなく、2004年に厳原町・上対馬町・美津島町など対馬列島内の6町が合併して誕生しました。
羽田空港から3時間以内で着く対馬空港
対馬の玄関口である対馬空港(対馬やまねこ空港)は、旧城下町エリア、つまり現在中心街となっているエリアの約10km北に位置します。そして、身近な福岡空港と長崎空港からは全日空などの直行便でアクセスする事ができます。
逆に言うと、首都・東京からの直行便は飛んでいません。つまり、福岡空港か長崎空港での乗り換えが必要になりますが、乗り換え時間が30分程度で済む場合は約3時間で到着します。さらに、タイミングによっては2時間50分台で羽田空港から到着しますので、実はそんなに時間はかかりません。
しかも、1日1往復といった事はなく、人気旅行地であるため早朝から日没後まで何往復もしています。そんなに滞在時間が長くなくてもいいのであれば、週末を利用した1泊2日の対馬旅行がらくらく実現します。さらには、滞在時間が5時間から6時間程度で良いのであれば東京からの日帰り旅行も十分可能です。
飛行機の混雑・現地の人気スポットの混雑が気になるような場合は、有給休暇をとって平日に日帰り弾丸旅行をするのも良いでしょう。ただし、南北幅約80km・総面積約700平方kmという大きな列島のため、基本的には2泊以上の旅が望まれます。
その他、レンタカーを借りて島全域をゆっくり巡りたいのであれば、大型連休中に1週間くらいの時間をとって訪れるのがおすすめです。
対馬の名所情報(城関連)
続いて、東京からの観光客の間でも人気がある対馬の名所情報を幾つかご紹介していきます。まず、この地域を統治していた豪族(宗氏)が戦国時代に建てた旧城下町エリアの金石城跡地は、中心街の繁栄の礎となった場所だけに人気があります。
宗氏の居城であったこの地には天守閣こそ残されていませんが、入り口となる櫓門は復元されています。その姿は琉球王国の首里城とはまったく異なり、本州に存在していた一般的な城と同じ雰囲気であるため、中世から間違いなく日本の領土であった事を感じ取れます。
また島を大陸から守るために存在していた防人達が7世紀に建てた古代山城と、日露戦争時に日本軍が造った近代要塞からなる金田城も人気です。場所的には対馬空港西側の山の頂上に位置し、西側の状況を見渡す事ができるようになっています。
そんな金田城は1982年に国の特別史跡に指定されたほか、2019年秋にはNHKのお城関連特番にて「日本最強の城」に指定されました。街から離れた僻地にある名所ですが、そんなにアクセス環境が悪いわけではありません。
直線距離にして約1km南東の登山口からは車で向かう事ができます。登山口からは歩く必要がありますが、道は広いため誰でも迷う事なく山頂の城まで辿り着けます。山頂エリアには城壁・城門・水門などあらゆるものが残されており、神社なども存在します。
また7世紀頃に防人が見ていたとされる景色が広がっていますので、見晴らしの良いところで休憩をとったりお弁当を食べてみてはどうでしょうか。
対馬の名所情報(神社・寺関連)
古代からたくさんの人が定住していた対馬にはたくさんの神社やお寺があります。その中で特に人気が高いのは、古代から竜宮伝説が伝わる和多都美神社です。こちらは海の女神である豊玉姫を祭る海宮で、5つの鳥居のうち2つは海の中にあり、神秘的な雰囲気が漂っています。
そんな和多都美神社は若い人たちの間でパワースポットとしての人気が急上昇中です。アクセス的には空港から国道などを通って向かう形となります。その他、南部の中心街で言うと、7世紀に建立された厳原八幡宮神社というスポットも人気です。
国道沿いに位置する巨大な神社で、道路沿いには大きな鳥居があるため、中心街を歩いていればすぐに見つける事ができます。そんなこの神社は、短期で島を訪れる観光客が参拝に行く場所として最適です。
中心街(旧城下町)の情報
対馬には各地に宿泊施設が点在していますが、利便性の高さを求めるのであれば、かつて城下町として栄えた南部の中心街を観光拠点とする事をおすすめします。こちらのエリアは島全域の中で際立って発達が進んでおり、高級ホテルからビジネスホテル・宿坊まで様々なタイプの宿泊施設が存在します。
また、夜遅くまで営業している飲食店や24時間営業のコンビニもありますので、何も困る事がありません。全国展開しているようなバーガーショップも出店していますが、洋食好きの人が中心街に来た場合は「対馬バーガーKIYO」のご当地バーガーを是非食べてみてください。
一般的なバーガーとは違って海産物がパティに含まれているのが特徴で評判もかなり良いため、きっと良い思い出になるはずです。